自分の頭髪を見て、どれくらい薄毛になっているのか心配になることがあります。
そんな時に薄毛進行の基準となるのが、欧米で作成された「ハミルトン・ノーウッド分類」や、それをもとに日本人が作成した「高島分類」です。
ハミルトン・ノーウッド分類や高島分類を確認すれば、自分の薄毛の進行度合いがわかりやすく判断できます。
これらは育毛クリニックの医師も参考にする、なが~い歴史を持った信ぴょう性の高い分類。
今回はハミルトン・ノーウッド分類と高島分類の違いやその内容、薄毛の進行によって変わってくる薄毛治療法について紹介します。
自分の頭皮や髪の毛と比較してみてください。
ハミルトン・ノーウッド分類や高島分類は男性の薄毛を判断する指標です。
女性の薄毛には「ルードヴィヒ分類」があるので、女性の方はこちらの記事をチェックしてみてください。
ハミルトン・ノーウッド分類とは?
薄毛の進行をイラストでわかりやすく表現した「ハミルトン・ノーウッド分類」は、欧米人(白人)のハゲを基本に作られています。
分類は進行度合いによって数字で表され、ハゲていない「Ⅰ型」から、つるっぱげの「Ⅶ型」まで、類型を含めて分類されています。
ハミルトン・ノーウッド分類も時代や国によって累計があり、少しずつ進化していっています。
日本にもハミルトン・ノーウッド分類は導入されましたが、日本人の脱毛症パターンは欧米のものとは少し違いました。
実は、欧米人と日本人のハゲ方には少しだけ”差異”があったのです。
欧米人は前頭部から薄くなっていくパターンが多いのですが、日本人は前頭部よりも頭頂部から薄くなっていくパターンの方が多く見られるのです。
そのため、ハミルトン・ノーウッド分類はそのまま日本人に当てはまるものではありません。
そこでハミルトン・ノーウッド分類を日本人向けにアレンジしたものが高島分類になります。
日本人向けに開発された高島分類
Ⅰ型:薄毛になっていない
Ⅱ型:剃り込み部分に少し薄毛が進行
Ⅱ-a型:Ⅱ型より少しだけ生え際の薄毛が進行
ⅡVertex型:Ⅱ型に加え、頭頂部の薄毛が進行
Ⅲ型:剃り込み部分から徐々に進行が目立ってきた状態
Ⅲ-a型:Ⅲ型に加え、生え際の薄毛が進行した状態
ⅢVertex型:Ⅲ型の状態に加え、頭頂部がO型に進行してきた状態
Ⅳ型:生え際から頭頂部にかけて進行した状態
Ⅳ-a型:Ⅳ型から生え際の薄毛が進行した状態
Ⅴ型:生え際から頭頂部にかけてさらに薄毛が進行した状態
Ⅴ-a型:薄毛が進行し生え際と頭頂部がつながった状態
Ⅵ型:全体的にかなり薄毛がかなり進行している状態
Ⅶ型:波平さん状態
- Non-Bald=ハゲていない
- Bald=ハゲている
- Vertex=頭頂部
高島分類は札幌鉄道病院に勤務していた高島巌先生が作成した、日本人向けの男性型脱毛症をパターン分けした分類です。
日本人は欧米人に比べて頭頂部から薄毛が進行するパターンが多いので、少しだけ日本人向けにアレンジしたわけですね。
高島分類はハミルトン・ノーウッド分類に、日本人に多いVertex(頭頂部)からのハゲ(ⅡV型)をプラスしたものです。
「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅱ-a」はNON-Bald、つまりまだハゲていない。
それ以降からはBlad、つまり初期の薄毛ということになります。
経緯を見ればわかる通り、ハミルトン・ノーウッド分類も高島分類もほとんど同じもの。
ただ、高島分類は男性型脱毛症の進行の過程に、日本人に多い「頭頂部からの薄毛」を加えているだけです。
日本の皮膚科医の多くはハミルトン・ノーウッド分類ではなく高島分類のほうを基準にして患者の薄毛を判断しています。
このように薄毛の進行には国や人種による違いがありますが、個人差もかなりあるので注意が必要ですね。
高島分類別にみる薄毛治療
ハミルトン・ノーウッド分類も高島分類も、薄毛の進行度合いを数字で表しています。
1がまったくハゲていない状態で、数字が増えるごとに薄毛が進行し、7で波平さん状態になります。
薄毛の進行度合いによって変わるオススメの「薄毛治療」の内容を紹介します。
Ⅰ~Ⅱ-a型(初期の薄毛)
高島分類でⅠ~Ⅱa型くらいの薄毛であれば、市販の育毛剤やサプリメントでもある程度の効果が得られるでしょう。
ほとんど薄毛が気にならない状態か、前頭部がちょっと後退してきた状態。
また、頭頂部が少しだけ薄くなり始めている状態ですね。
育毛剤や育毛サプリメントは劇的に髪の毛を増やす効果はありません。
薄毛や抜け毛の”予防”のために使うのがもっとも効果的。
少しでも抜け毛が気になったり、頭皮が目立ってきたと感じたら、早めに育毛活動を始めましょう。
薄毛は進行性で、進行すればするほど改善が困難になっていきます。
初期段階で適切にケアできれば、ハゲ・薄毛になる時期を大幅にずらすことができるでしょう。
オススメ記事:3,000円以下も!安さで選ぶ男女別の薬用育毛剤ランキング
Ⅱv~Ⅴ型(中期の薄毛)
高島分類でⅡv~Ⅴ型は、かなり薄毛が進行してきた状態です。
これくらいの薄毛になると、育毛剤を使ってもなかなか髪を増やすことは難しい。
改善には本格的な薄毛治療が効果を発揮します。
具体的には育毛クリニックを受診して「飲む育毛剤」であるフィナステリド(プロペシア)を服用するのが効果的です。
フィナステリドは前頭部の薄毛よりも、頭頂部の薄毛改善に効果を発揮します。日本人は頭頂部の薄毛が多いので、欧米人よりもフィナステリドが効果的ともいえるでしょう。
また、分類のⅤまで進行してしまうと、さすがにフィナステリドだけでは発毛は難しくなるかも知れません。その場合はフィナステリドとミノキシジルを併用することで発毛の確率を上げることが出来ます。
その他にも頭皮に有効成分を注射する「ハーグ療法」など、育毛クリニックによって様々な薄毛治療法があります。それらを有効に利用するれば、さらに薄毛の改善も期待できるかもしれません。
また自宅でできる育毛法として、低出力レーザーを利用した薄毛治療があります。
これなら進行した薄毛にもある程度効果を発揮します。
下記の画像は低出力レーザー育毛機「ヘアマックス」のホームページで紹介されている画像です。
水色に分類されている段階の薄毛でヘアマックスが育毛効果を発揮できます。
進行しすぎた薄毛には効果を発揮しませんが、広範囲の薄毛に対して改善効果が得られます。
ヘアマックスを数か月使用すると、その97%で髪の毛の増加が見られた、そんな臨床試験の結果もあります。
低出力レーザー育毛機は進行した薄毛にも使える、かなりオススメな方法のひとつです。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください→ヘアマックスが効かない理由は?使っても効果がない人の特徴。
Ⅴa~Ⅶ型(後期の薄毛)
高島分類のⅤa以降、つまり前頭部と頭頂部の薄毛が繋がってしまうと、フィナステリドを使っても、他の薄毛治療を行っても、薄毛の改善はかなり難しくなります。
ここまで進行してしまった場合は、フィナステリド(プロペシア)を服用してもほとんど効果は見られません。
自毛植毛や増毛、カツラなどが確実で適切な薄毛改善法になります。
ただし自毛植毛や増毛は広範囲の薄毛をカバーできない場合もあるので、まずはアデランスなどの無料体験に参加して相談してみるのがいいでしょう。
→[画像]アデランスの増毛1,000本って見た目はどれくらい変わるの?
薄毛は進行性!早めの対処が肝心です。
というわけで、ハミルトン・ノーウッド分類や高島分類を紹介しました。
男性型脱毛症(AGA)の進行にはある程度のパターンがあり、どうやって進行していくかは個人差があります。
ただひとつ言えるのは、薄毛は進行が進めば進むほど改善が難しくなるってこと。
段階ごとの薄毛治療方法をみれば一目瞭然ですが、薄毛治療は早ければ早いほど、発毛の確率が高くなりますし、治療の選択肢が増えます。
薄毛の初期の段階で、毎日育毛剤を使う。
より確実に薄毛を改善するために、育毛クリニックに無料相談に行ってみる。
そういった段階ごとの適切な対処が、薄毛の改善にはとても大切です。
もし前頭部の薄毛と頭頂部の薄毛が出会ってしまったら…
薄毛の改善はかなり難しくなります。
薄毛を改善するには、おでこと頭頂部が出会うその前に何らかの手を打っておくのが大切ですね。