プロペシアはフィナステリドという有効成分が配合されたAGA(男性型脱毛症)治療のための内服薬です。プロペシアには髪が抜ける原因とされる”ジヒドロテストステロン”というホルモンの生成を阻害して発毛を促す効果があります。
国内の20~50歳のAGA患者を対象としたプロペシアの臨床試験の結果では、0.2mg/1日投与したグループは54.2%の患者の薄毛が優位に改善し、1mg/1日投与したグループは58.3%改善したとされています。
プロペシアを飲み続ければ、半数以上の方が発毛するんですね。
プロペシアは医薬品なので育毛クリニックで処方してもらう必要があります。育毛クリニックで薄毛治療する場合は、プロペシアだけではなく他の育毛法を併用して治療する場合が多いので、発毛の格率はもっと高いと思われます。
また、薄毛の進行が初期であればあるほどプロペシアの発毛効果も得やすいとされているので、薄毛が始まったばかりであればもっと発毛の確率は高いでしょう。
でも、気になるのは発毛した後にプロペシアの服用を止めてしまったらどうなるかってこと。
プロペシアの効果で生えてきた髪の毛は、そのまま残るのでしょうか?
それとも、服用を中止したら抜けてしまうのでしょうか?
プロペシアの服用を止めると…?
まず、結論を申し上げると、プロペシアの服用を止めた場合、生えてきた髪の毛は再び抜けてしまいます。
プロペシアを飲み始めると、個人差はあるものの、だいたい6か月~1年にかけて髪の毛が生えてきます。
頭部にある5αリダクターゼという酵素と、男性ホルモンのテストステロンが結びつくことで、脱毛の原因になるジヒドロテストステロンが生成されるのですが、プロペシアはジヒドロテストステロンの生成を邪魔して作れなくしてしまう効果があります。
ジヒドロテストステロンが少なくなると、次第に髪の毛が抜ける量が減り、ヘアサイクルが正常化していきます。
その結果、髪の毛が生えてくるのです。
…ですが、プロペシアの発毛作用は、ほぼ1年で打ち止めとなります。
1年以降にプロペシアを服用し続けても、今までのような急激な発毛作用は得られません。
プロペシアを服用し始めて1年以降は、発毛効果を得るというよりも、脱毛の進行を抑える”現状維持”の意味合いが強くなります。
もしこの時期にプロペシアの服用を中止したとしたら、それまでに生えてきた髪の毛は再び抜け始めます。頭皮で脱毛ホルモンであるジヒドロテストステロンの生成が再開されるからです。
つまり、プロペシアの発毛効果は服用している期間に限られるということになりますね。
プロペシアは育毛クリニックで処方してもらうわけですが、通常はプロペシアだけで薄毛治療をするわけではなく、育毛剤や何らかの薄毛治療法と併用して行われることが多いようです。
プロペシアとはアプローチ法が違う方法を同時に行うことで、薄毛治療に相乗効果が得られるのです。もしプロペシアで効果が得られない場合は、ザガーロなどの他の薄毛治療薬を試す場合もあります。
ですが、いろんな薄毛治療を同時に行ったとしても、薄毛治療を中止したら脱毛も再開します。
例えば頭皮に毛髪の成長を促す因子を注射するハーグ療法や、低出力レーザーを照射することで毛根を活性化する育毛方法もありますが、それらの薄毛治療法もプロペシアと同様に、止めたら次第に効果がなくなっていくでしょう。
薄毛治療で発毛効果を得るには、どんな方法であれ継続するのが大切なんですね。
ちなみに、プロペシアは1錠でだいたい250円くらい。
1か月30日だとプロペシア代金だけで7,500円かかるってことですね。
育毛クリニックで薄毛治療を行う場合は、その他にも診察料や育毛剤費用などがかかります。
プロペシアは続けないと意味がないですし、一生使い続けるというのも現実的ではありません。自分自身の経済状況や体調などでも、ベストな回答は違ってくるでしょう。例えば60歳になるまでは薄毛治療を続けるみたいに、年齢で区切って薄毛治療を行うのも良いかもしれません。
「同年代の友達も、だいたいハゲてきたな…じゃあ、おれもプロペシアを使うのを止めようかな」
みたいな感じで。
どういった薄毛治療を行うのがベストなのかは、育毛クリニックの医師と相談したり、自分で情報を集めて判断するしかありません。
とにかく、プロペシアの効果は服用しているだけに限られるということを知ったうえで、育毛クリニックや育毛剤、低出力レーザーを使った育毛など、自分の希望や状況に合った薄毛治療を選ぶのが大切ですね。