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カボチャ種子油を1日0.4g飲むだけで薄毛・ハゲを改善する効果があるとした実験の内容を紹介

2021年4月17日

カボチャ種子油(パンプキンシードオイル)には、軽度から中程度のAGA(男性型脱毛症)を改善させる効果があるようです。

しかも、1日にたった0.4gのカボチャ種子油を舐めるだけでも、十分な育毛効果が得られる可能性が。

 

今回は「Effect of Pumpkin Seed Oil on Hair Growth in Men with Androgenetic Alopecia」(男性型脱毛症のカボチャ種子油が発毛の及ぼす影響)という論文の中から、カボチャ種子油を使った実験の内容や、カボチャ種子油が持つ育毛効果について紹介したいと思います。

カボチャ種子油を使った育毛実験の内容

AGA(男性型脱毛症)はおでこや頭頂部から脱毛が始まる、もっともポピュラーな薄毛原因です。

男性のハゲと言えば、ほとんどの場合がAGAでしょう。

 

遺伝的な要素が強く、改善させるのはなかなかに難しい。

 

また、女性でも加齢や生活習慣の乱れの影響で女性ホルモンの分泌が減ることで相対的に男性ホルモンが優位になり、AGA(男性型脱毛症)になることがあります。これをFAGA(女性男性型脱毛症)と呼びます。

 

AGAは男性ホルモンの「テストステロン」が頭皮にある「5αリダクターゼ」という酵素の作用で、脱毛を引き起こす「ジヒドロテストステロン」に変化することで発症します。

カボチャ種子油にはジヒドロテストステロンの生成を抑えることができる可能性があります。

 

それを確かめるため、軽度から中程度のAGAを有する20~65歳の男性76人を使って実験が行われました。

使うのはパンプキンシードオイルのサプリメント。

朝食の前に1粒に100mgのパンプキンシードオイルを2粒、合計200mgを摂取します。

同様に夜も、夕食の30分前に合計200mgのパンプキンシードオイルを服用します。

朝と夕で合計400mgのカボチャ種子油を摂取するんですね。

 

実験では比較のために、参加者76名のうち37名にはパンプキンシードオイルのサプリメントを、残りの39名には偽薬を使ってもらいます。

そうして「介入群」と「対照群」に分けて、髪の毛の変化を比較しました。

 

偽薬を使った「対照群」には、それがニセモノであることは伝えません。

プラシーボ効果によって正確な検証ができなくなるのを防ぐためです。

 

実験は6か月間継続して続けられ、途中の12週間(約3か月)と、24週間(約半年)で検証が行われました。

ちなみに、この実験の期間に介入群5人、対照群7名が脱落しましたが、それでも十分なデータは得られました。

カボチャ種子油育毛実験の結果

カボチャ種子油の育毛実験の結果は、個人の主観を取り除くため、多角的な視点から検証されました。

 

①被験者本人の感想

②頭皮写真を使った客観的判断

③フォトリコグラフティを使った科学的視点での検証

 

それぞれについて結果を紹介します。

①被験者本人の感想

結論:パンプキンシードで髪が生えてきたという感想を持った被験者は有意に多かった。

被験者の自己評価をVAS(ビジュアルアナログスケール)を使って調査しました。

つまり被験者本人が「髪が生えてきたな~」という実感を得られているか検証するアンケート調査ということですね。

0が最悪の状態で、10が最善の状態。0~10と点数で採点してもらいます。

 

その調査結果は、12週目では介入群と対照群に有意な差は見られませんでした。

ですが、24週目になると介入群の自己評価改善スコアは、対照群よりも有意に高かったのです。

これは半年間のカボチャ種子油服用で育毛の実感が得られたことを示しています。

②頭皮写真を使った客観的判断

結論:写真での比較ではパンプキンシードを摂取したグループに薄毛改善が見られた。

12週と24週に被験者の頭部写真を撮影。それを調査官が客観的に評価した結果です。

写真による頭皮と毛髪量の変化は、12週目、24週目、共に効果的という評価になりました。

下記は論文に添付された実験前と24週間目の頭皮写真です。確かに薄毛が改善されているように見えます。

③フォトリコグラフティを使った科学的視点での検証

結論:フォトリコグラフティで比較してもパンプキンシードを使ったグループの毛量は増えていた。

最後はフォトリコグラフティを使って毛髪の数や太さを分析します。

フォトリコグラフとは頭皮の一区画をマイクロスコープで撮影して、その毛量や毛包の変化を評価する測定方法。

個人の主観や、写真による見た目の判断よりも、より正確に毛髪の変化を検証できます。

評価対象となったのは被験者の頭皮の、最も薄毛が進行した部位。

 

フォトリコグラフによると…12週目、24週目、共に毛髪数の変化に有意な差があったという結果になりました。しかしながら「髪の毛の太さ」についてはそれほどの変化は見られなかったとのこと。

介入群の毛髪数の平均増加率は30~40%であるのに対して、対照群は5~10%にとどまりました。

対照群もプラシーボ効果のおかげなのか、少しだけ髪の毛が増えていたようです。

まとめ

①カボチャ種子油を摂取したグループでは、約6カ月くらいで髪の毛が増えたという実感を得た人が増えた。

②カボチャ種子油によって髪の毛の量は確かに増えたけど、太さはそれほど変わらなかった。

カボチャ種子油の育毛効果と副作用

ほとんどの被験者にはまったくなんの副作用も現れませんでした。

そりゃあ、パンプキンシードオイルはただの食用の油ですからね。

ただ介入群1人、対照群1人で全身の痒みを訴えた被験者がいたようです。パンプキンシードオイルを服用していない対照群で痒みを訴えたのは、ただのプラシーボ効果のひとつと考えられます。

また、介入群の1人で軽度の腹部不快感を訴えた被験者もいたようです。

ともあれ、殆ど副作用の心配はないといっていいでしょう。

 

次にカボチャ種子油の育毛作用についてです。

実験ではカボチャ種子油にAGA改善効果があるとわかりましたが、どのようなメカニズムで薄毛が改善するのかについては正確に判明していません。

カボチャ種子油にはリグナン、必須脂肪酸、β-カロチン、ルテインなどの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素が有効に作用しているのかもしれません。

パンプキンシードオイルには、1日320mg摂取することで前立腺肥大症が改善されたという報告もあります。

 

前立腺肥大や前立腺がんは、AGAと同様にジヒドロテストステロンの影響でリスクが増大します。

前立腺肥大が改善されたということは、体内でのジヒドロテストステロンが減ったということ。

それはつまり、AGAの改善にも有効、ということになるのでしょう。

 

薄毛治療薬として有名なプロペシア(フィナステリド)も、元々は1983年に前立腺肥大の薬として開発されたもの。

それがAGAの治療薬に転用された経緯があります。

カボチャ種子油にAGAの予防効果があるのも、そこらへんに秘密がありそうですね。

まずは半年!カボチャ種子油のサプリメント

先ほど紹介したパンプキンシードの育毛実験では、100mgのサプリメントを1日4粒、合計400mg摂取する形で行われました。

そこでパンプキンシードのサプリメントを探してみたのですが、あまり発売されていないようです。

 

実験ではサプリメントを使いましたが、その効果を実感するためにサプリメントで摂取しなくてはならないわけではないでしょう。

パンプキンシードオイルであればamazonでも販売していますし、近所でも気の利いたスーパーであれば置いてあるかもしれません。

朝夕にパンプキンシードオイルを少しだけ飲む。

1日400mgということは、朝と夜にわずか0.2gずつ飲めばいいだけ。

この量はスプーン小さじ1杯よりも少量です。

これなら無理なく続けられるのではないでしょうか。

また、カボチャ種子油が配合された「メンズミレット」というサプリメントも発売されています。

メンズミレットにはカボチャ種子油以外にも、「ミレットエキス」「キダチアロエエキス」「亜鉛」などの成分が含まれています。

男の薄い悩みにふさふさ実感のメンズミレット!!

半年使い続ければ、いろんな成分の相乗効果でカボチャ種子油を単独で使うよりも変化が実感できると思います。

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