頭皮が硬いとハゲやすく、抜け毛が多くなりがちになります。
実際、美容師や育毛クリニックのドクターなど、日常的に頭皮とかかわっている方々によると、薄毛に悩む人の頭皮は一般人と比べて明らかに硬いのだとか。
たしかに薄毛になっている頭皮を前後に動かしてみるとあまり動かないし、他の皮膚に比べても硬い感じがします。
薄毛になりにくい側頭部や後頭部の皮膚をさわってみると、すごく柔らかくて弾力があるんですよね。
だけど、おでこや頭頂部の皮膚ときたら、つまめないくらい硬い!M字ハゲの部分なんて、皮膚がすっごく硬くなっています。
頭皮の硬さには個人差があり、生まれつき頭皮が硬い人観ます。
…が、生活習慣や食生活も頭皮が硬くなる原因となります。
意外なことに「頭蓋骨の大きさ」も関係があるとか。
今回は頭皮を柔らかくして薄毛を予防する方法や、頭蓋骨と薄毛の関係について、さらに頭皮伸ばしマッサージの方法を紹介します。
頭皮が硬くなる3つの原因と対策
まず最初に「本当に頭皮が硬いと薄毛や脱毛の原因になるのか?」という質問に答えます。
その答えは「必ずしもそうとは言い切れないけど関連性はある」と言えるでしょう。
大手メーカーであるライオンが、頭皮の方さと薄毛についての調査を発表しています。
ライオン株式会社ビューティケア研究所は、男性の毛髪と頭皮に関する研究を進める中、「薄毛」と「頭皮の硬さ」に関する検証を行いました。
30~40代男性65人を対象に毛髪の生え具合により「薄毛」と「薄毛でない」の2グループに分類し、頭皮の硬さと水分量を測定したところ、「薄毛グループ」は、「頭皮が乾燥して、硬い状態である」ことがわかりました。
参照元:@Press
確かな科学的根拠があるわけではありませんが、このような調査結果や、美容師や育毛クリニックのドクターの経験を踏まえてみると、何らかの関係はありそうです。
恐らく頭皮が硬いと毛細血管の血流が悪くなり、毛根の栄養状態が悪化する。
その結果、脱毛が引き起こされると考えられます。
頭皮が硬いかどうかセルフチェックしよう!
自分の頭皮が硬いかどうか、ハゲやすくなっているのかチェックしてみましょう。
頭皮の硬さ、柔らかさは人それぞれです。
頭皮は顔の皮膚と繋がっているので、自分の頭皮の硬さの目安は、おでこやこめかみの皮膚を指先で押さえてみればわかると思います。
そこを指先でグリグリすれば皮膚が動くと思いますので、それを目安にしましょう。
目安を確認できたら、10本の指で頭皮全体をグッとつかんで動かしてみましょう。
おでこの部分と比較してあまり動かなければ、頭皮が硬くなっている可能性があります。
柔らかければ、頭全体の皮膚が前後に動かせるでしょう。
もし実感として頭皮が硬くなっていたら要注意。
頭皮が血行不良になっていたり、乾燥している可能性があります。
血流不足が頭皮を固くする
肩こりの原因のひとつに肩の血流悪化があります。血行が悪くなった肩は硬くなりますよね。それと同じことが頭皮にも起こっているのではないでしょうか。
頭皮の血行不良が頭皮を硬くする原因になりますし、頭皮が硬くなることもまた血行不良の原因になります。完全な悪循環ですね。
というわけで、頭皮を柔らかくするには、まず第一に「頭皮の血行不良を改善する」ということが大切です。
頭皮の血流を改善するためにできることがこちら。
- 日々の軽い運動を心がける
- ゆっくりと入浴する
- ストレスを貯めすぎない
- ジャンクフードなど脂っこいものを食べ過ぎない
- 毎日シャンプーして頭皮を清潔に保つ
- 頭皮の保湿を心がける
- 目を酷使しすぎない
- 育毛剤を使う
- 頭皮をマッサージする
このような生活習慣を心がけることで、頭皮の血流を増やせます。
「軽い運動なんて頭皮と関係あるの?頭皮マッサージした方がよくない?」と思うかもしれませんが、運動で全身の大きな動脈を刺激して血流を良くすると、結果的に末端である頭皮の毛細血管も元気になります。
運動不足は身体中の筋肉が硬くなって、間接の可動域も狭まり、簡単なストレッチ運動も困難になります。
それと同じように、頭皮すらも硬くしてしまうでしょう。
目の使い過ぎも注意
特に最近注意したいのが、パソコンやゲームやスマホのやりすぎ。
目と頭皮なんて何の関係もないと思うかもしれませんが、実はそうでもありません。
小さな画面を凝視して目が疲れると、肩や首が緊張して血流が悪くなります。
肩や首には頭皮へと続く大きな欠陥があるので、このポイントの血流が悪化すると、結果的に頭皮の血流も滞ります。
適度に目の休憩をとることが、頭皮を柔らかくするコツですね。
乾燥や紫外線が頭皮のダメージに
健康な頭皮は適度な皮脂を分泌して、頭皮を保湿するとともに、外側からのダメージを防御しています。
ですが頭皮の乾燥やバランスの悪い食生活で皮脂の分泌が少なくると、頭皮が無防備な状態に!
その状態が続くと、頭皮が厚く、硬くなってしまうリスクが高まります。
脂性の方は問題ないかもしれませんが、乾燥肌の方は特に要注意です。
皮脂の分泌を促すため、たんぱく質や脂質の豊富な魚や肉類を積極的に食べるのがオススメです。
頭皮をダイレクトに保湿するために、保湿成分の配合された育毛剤やシャンプーを使うのも必須ですね。
とくに空気が乾燥している冬は要注意。
しっかりと頭皮を保湿していないと、硬くなってしまう一因になります。
頭皮が乾燥する原因
頭皮が乾燥のはいくつかの原因があります。
①シャンプーのやりすぎで皮脂を落とし過ぎてしまう。
皮脂を落とし過ぎると、逆に身体が皮脂の分泌を盛んにしてしまいます。専用のスカルプシャンプーを使ってゴシゴシあらわずに優しく洗いましょう。また、熱すぎるお湯で洗髪することも、皮脂を落とし過ぎる原因になります。
②ドライヤーのやりすぎ
ドライヤーで髪の根元まで乾かしていないでしょうか?そこまでするのは明らかに乾かし過ぎです。ドライヤーは頭皮に直接当てないように30センチ以上離して使用し、完全に乾かさずに適度な湿り気を残しましょう。
③部屋が乾燥している
部屋が乾燥していると、頭皮の水分も蒸発してしまいます。部屋は適度な湿度にたもった方がいいですね。頭皮が乾燥した状態でブラッシングすると、頭皮が傷つきフケの原因になります。
紫外線による逃避ダメージ対策
同様に強い紫外線も頭皮が硬くなる要因に。
紫外線は頭皮にダメージを与え、シミやシワの原因になることはよく知られています。
頭皮も皮膚の一部なので、同じようにダメージを受けます。
強い紫外線にさらされていると、頭皮が硬くなってしまうでしょう。
特に注意したいのが、薄くなってきた個所や頭頂部。
本来髪の毛は強い紫外線から頭皮を守るためにも存在していますが、薄くなった部位は紫外線が直接皮膚に届いてしまいます。
薄い部分がさらに薄くなる要因となるでしょう。
薄毛が気になりだしたら、日差しの強い日の外出は避ける。
あるいは、ちゃんと帽子をかぶるようにするのがオススメです。
生まれつき頭皮が硬いのは頭蓋骨の大きさが原因の可能性も
生活習慣の悪影響で頭皮が硬くなる可能性があるわけですが、中には生まれつき頭皮が硬い人もいます。
頭皮の硬さ、柔らかさには、個人差があるんですね。
その差を生むのは、頭皮のすぐ下にある”頭蓋骨の大きさ”なのだとか。
骨は思春期までにほとんど成長が終わり、それ以降は大きくなることはありません。
20代以降で身長が伸びる人がいないのもそのためです。
ですが、頭蓋骨は大人になってからも少しずつ大きくなっているといわれています。
25~6歳くらいまで大きくなっているという説から、40代以降まで大きくなり続けるという説もあります。
頭蓋骨が大きくなると、頭皮が引っ張られる状態になります。当然、突っ張った頭皮は硬くなり、血行不良を起こします。
これが薄毛の原因になるのです。
薄毛の人はフサフサの人に比べて明らかに頭皮が硬い。
硬いというより、頭皮の”可動範囲が狭い”というイメージです。
おでこや側頭部に指を当ててグリグリ動かすと、ごく自然に動くと思います。
同じことを頭頂部でやってみると…おでこや側頭部よりも動かないことが分かります。
だれもが頭頂部の頭皮が動きずらいものですが、薄毛に悩む方の頭皮はそれに比べてかなり硬く、動きずらくなっています。
大きな頭蓋骨に頭皮が押し付けられて、動かなくなっているのです。
これでは血行不良になるし、引っ張られた頭皮では健康な髪の毛は育ちづらいですよね。
「だったら、顔が大きいと薄毛になりやすいの!?」
と思うかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
頭皮や頭蓋骨の大きさは人それぞれなので、顔が小さくても頭皮が引っ張られて硬くなっている人も多いと思います。
そこは自分で頭皮を動かしてみて判断するしかありません。
では、どうすれば硬い頭皮を柔らかくできるのでしょうか?
頭皮伸ばしマッサージのやり方
頭皮は当然のことながら”皮膚”です。そして皮膚は自分が思っている以上に伸びるのもの。
例えば、めっちゃ太っていた人が凄まじいダイエットをしたあとに、脂肪で伸びていた皮がお腹に余ってしまってダルダルになることがあります。
人間の皮膚は”すごく伸びるけど縮むことはない”という特徴があるのです。
そのため、お腹周りの余った皮はそのままにしても縮むことはなく、手術で切除するしかありません。
では、頭皮に話を戻しましょう。
頭皮を柔らかくするには、頭皮自体を伸ばせばいいのです。
頭皮も皮ですので、伸ばそうと思えばかなり伸びます。
伸びれば頭皮が柔らかくなり、育毛にも良い影響を与えるでしょう。
やり方は簡単ですが、かなり根気がいります。
つまり、頭皮マッサージですね。しかも継続しなければ意味がありません。
頭皮を伸ばすことを意識したマッサージ、そのやり方を紹介します。
まず合計10本の指を頭全体に押し付けて、頭皮を前後左右に動かします。(前後だけでなく”左右”にも動かすのがポイントです)
指の腹で頭皮をこすることはせず、ゆっくりと全体を動かすイメージで。
指で頭皮の表面をこすっても傷つけるだけで、頭皮を伸ばす効果はないので注意しましょう。
これを前頭部から後頭部にかけて、指をずらしながら行います。頭皮全体を動かしたら終了。
1回3分程度でOK。1日に2~3回はやって欲しいですね。
育毛剤を塗布した後のマッサージとして行えば、さらに効果的です。
薄毛が気になる部分の頭皮に指先をピッタリ当てて動かしてみてください。
もし可動範囲が狭かったら…ぜひとも毎日の頭皮伸ばしマッサージを実践するのをオススメします。
頭皮の硬さが改善されるとともに、頭皮全体の血流も増加すると思います。
頭皮伸ばしマッサージのやり方
①10本の指に腹を頭全体に押し付ける
②そのまま頭皮を掴むイメージでゆっくり前後左右に動かす
③少しずつ指の位置をずらしながら、頭皮全体を動かすイメージでマッサージする
いつでもどこでも可能な、手の指すら使わない頭皮マッサージもオススメです。
→手を使わない頭皮運動でいつでも育毛マッサージ!頭皮を柔らかくして血流を良くするやり方について。
頭皮を柔らかくするツボ
頭皮伸ばしマッサージのついでに、頭皮を柔らかくするツボを押してみるのもオススメです。
とっても「頭皮を柔らかくするツボ」というのはありません。頭皮の血行をよくすることで、結果的に頭皮のコリをほぐし、柔らかくするツボです。
もっとも有名で効果的なのが、頭のちょうどてっぺんにある「百会」というツボですね。
くわしいツボの位置については、こちらの記事で紹介していますので参考にしてみてください。→頭皮や手にある育毛・薄毛に効くのツボの場所や押し方を紹介します。
頭皮を柔らかくする方法まとめ
薄毛や抜け毛を予防するには頭皮を柔らかくするのが大切です。
そのためには頭皮の血流を増加させるのが効果的。
運動を心がけ、健康的な生活を送ることで、身体の調子が整い、頭皮も柔らかくなるでしょう。
また、直接的なアプローチとして、育毛剤を使った後の頭皮伸ばしマッサージも有効です。
自分の頭皮を触ったり動かしてみて「ちょっと硬いかな」と思ったら、抜け毛が気になる前からでもやっておきましょう。
もちろん、薄毛の進行を遅くする効果も期待できると思います。
継続すれば、次第に頭皮が柔らかくなっていくのを実感できるのではないでしょうか。
頭皮の柔らかくするサポートをしてくれるおすすめの育毛剤はこちらで紹介しています。