「育毛には生活習慣の改善が大事」なんて、よく聞きますよね。
でも、それって本当でしょうか?
ガンを予防するには生活習慣が大事。
高血圧を改善するには生活習慣が大事。
糖尿病予防にも、アルツハイマー病予防にも、心筋梗塞や脳梗塞の予防にも、生活習慣は大事と言われています。
だけど、生活習慣を変えても、実際その効果はイマイチわかりません。健康になった気もするし、今までと変わらない気もしますよね。
ですが、それらと同じような感覚で生活習慣を重要視しないことは、育毛にとって致命的かもしれません。
なぜなら、育毛と生活習慣とのかかわりは、これらの病気よりももっと密接と言われているからです。ある意味では、生活習慣の改善が最も顕著に表れるのが髪の毛といっていいかもしれません。
その理由とはなんなのでしょうか?
育毛に生活習慣の改善が大事な理由
髪の毛には他の臓器にはない、ふたつの特徴があります。
①生命維持に特に重要ではない。
②成長速度が速い
これらが、育毛にとって生活習慣が重要になる大きな原因です。
髪の毛への栄養は後回しにされる
健康な髪の毛を育てるのに一番大事なのは「栄養」です。
健康な頭皮は血行が良く、毛細血管を通じて毛母細胞に栄養が行き渡り、新しい髪の毛が次々と作られていきます。
数々の育毛剤が頭皮に栄養を与え、血行促進を促しているのも、髪の毛が生えるために最も重要なのが栄養だからです。
もし過度のダイエットや不規則でバランスの悪い食生活を送っている場合どうなるのか?
髪の毛は生命維持にとって重要ではないので、栄養供給が後回しにされます。
身体は取り込んだ栄養を、まず心臓や脳神経など、生命維持に不可欠な部位に優先的に供給します。病気の場合は、その疾患部位に栄養を回しますし、食後には消化吸収に栄養を使います。怪我をしている場合はその補修に、疲れている場合は疲労回復に、その栄養素を使うのです。
そして、最後に頭皮と髪の毛に栄養が回ってくる。ダイエットやバランスの悪い食事で栄養が十分でなかったとしたら、最も悪影響を受けるのもまた優先順位の低い髪の毛という事になりますね。
無理なダイエットが薄毛の原因になるのも、そんな理由があるからでしょう。
髪の毛は成長が早い!
髪の毛は1か月で約1センチも伸びると言われています。この成長スピードは、人体の中でもトップクラスです。
髪の毛は「成長期→退行期→休止期→成長期」というヘアサイクルの繰り返しで育ちます。
成長期に髪の毛が伸び、退行期で成長がストップして脱毛する、そして休止期を経て再度生えてくる、これが髪の毛の一生です。
成長期はおおよそ2~5年、退行期の期間はおおよそ2~3週間、休止期はだいたい2~3か月と言われています。
(参照元:必修科目!育毛の基礎知識。髪の毛が生える仕組みについて)
成長期の期間がダントツに長いですね。つまり、今生えている髪の毛のほとんどは現在成長期にあるという事。
成長期の毛母細胞は、どんどん細胞分裂を繰り返し、髪の毛を成長させます。その成長スピードゆえに、もっともダイレクトに日々の生活習慣の良し悪しが現れるのです。
麻薬や毒物の検査をする時に髪の毛を調べると、何日前にどういった薬物を摂取したのかがすぐにわかってしまいます。これも成長が早く、取り込んだ栄養を瞬時に髪の毛に変える特徴ゆえですね。
つまり、ストレス、夜更し、喫煙、飲酒、ダイエット、そういった生活習慣が最も早く表れるのが、体調や内臓などではなく髪の毛であるといえます。
生活習慣と育毛まとめ
生活習慣の大切さはわかっていても、実際にそれを実行するのは難しいもの。その効果が目に見えてあらわれないのならなおさらです。
でも、薄毛改善と育毛のためには、生活習慣を健康的に改善するのはとても有効です。
髪の毛は生命維持に必要不可欠な部位に比べて、優先順位が低い。なので、生活習慣による悪影響を最も受けやすいからです。
また、髪の毛は身体の中でも最も細胞分裂が盛んです。それゆえに、日々の生活習慣の影響をダイレクトに受けるのです。
悪い生活習慣の影響を最も受けるのが髪の毛ですが、逆に言えば生活習慣の改善で最も早く効果が出るのも髪の毛、という事です。
「生活習慣の改善」なんて聞くと、日々の努力の積み重ね、少しずつ効果が出る、そんなイメージがあります。ですが、髪の毛に限って言えば、もっと早く効果があらわれそうです。
育毛剤やシャンプーに気を使うのも大事ですが、それと同様に生活習慣を見直してみる事が、育毛への近道ではないでしょうか。
生活習慣の対策はこちらにまとめてあります→薄毛の進行を防ぐための生活習慣