献血したいと思っても、希望者全員ができるわけではありません。
健康であることはもちろんですが、特定の内服薬を服用中の方も献血することはできません。
実はこの「服用していると献血できない薬」の中には、一部の飲む育毛剤も含まれています。
内服薬を飲んでいると、有効成分が血液中に入っているので、献血専用の血液としては適さないんですね。
では、頭皮に塗布する育毛剤の外用薬はどうなのでしょうか?
育毛剤を使うのが日々の習慣になっている人は、育毛剤を使った日に献血できるのか、日本赤十字献血センターで聞いてみました。
頭皮に育毛剤を使った後でも献血できる?
まず結論から申し上げると、頭皮に塗布するタイプの育毛剤を使っても問題なく献血はできます。
前日の夜に使っていても、当日の朝に使っていても問題ありません。
医薬部外品の育毛剤でもミノキシジル配合の発毛剤でも大丈夫。
基本的に外用薬であれば問題ないと考えていいでしょう。
問題となるのは、薄毛治療に使われる育毛の内服薬です。
プロペシアやプロスカーは、服用後1カ月間は献血することはできません。
アボダートやアルボブともなると、服用後6カ月間も献血することはできません。
また、これらの医薬品と同等の成分を持つジェネリック医薬品も同じ扱いです。
もし何らかの内服薬を服用している場合には、献血の前に医師に相談してみましょう。(献血ルームには必ず医師が常駐しています)
ちなみにビタミンやミネラルなどのサプリメントや胃腸薬、漢方薬などは、問題なく献血できます。
献血の条件をもう少し詳しく紹介します。
では次に、献血の条件をさらに詳しく紹介します。
- 当日の体調不良、服薬中、発熱等の方
- 出血を伴う歯科治療(歯石除去を含む)を受けた方
- 一定期間内に予防接種を受けた方
- 6カ月以内にピアスの穴をあけた方
- 6カ月以内にいれずみを入れた方
- 外傷のある方
- 動物または人に咬まれた方
- 特定の病気にかかったことのある方
- 海外旅行者および海外で生活したことがある方
- 輸血歴・臓器移植歴のある方
- エイズ、肝炎などのウイルス保有者、またはそれと疑われる方
- クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の方、またはそれと疑われる方
- 妊娠中、授乳中等の方
こういった条件に当てはまる方は、残念ながら献血できません。
たとえば風邪をひいていて熱がある場合は当然ダメ。
意外なところでは、歯医者に行っていても献血できません。
歯の治療中に歯茎が出血することはよくありますが、そこから口内細菌が血液に侵入して汚染されてしまうからです。
また、エイズ検査のために献血するのもNG!!
そもそも献血をしたからといって、自分がエイズであるかどうかを判定してはくれません。
ここに記載されていませんが、極度に貧血気味の方なんかも献血を断られることがあります。
献血をやる3つのメリット!!
育毛剤を使っているだけであれば、問題なく献血できます。
もし街中で献血ルームを見かけたら、気軽に入ってみましょう。
「でも、献血したからって、なんか得することあるの?」
なんて思う方もいるでしょう。
安心してください。
献血にはしっかりとしたメリットが、ちゃ~んとあります。
まず第一に、献血ルームではお菓子やジュース、コーヒーなどが飲み放題です。
アイスクリームなどを置いてあるところもあります。
さらに場所によっては漫画や雑誌がたくさん置いてあり、漫画喫茶のように利用できるのです。
第二に、自分の血液から健康状態を把握できます。
献血をすると、後日、登録した自宅に赤十字血液センターから「血液検査の結果」が送られてきます。
そこには血中の総蛋白、コレステロール値、赤血球数、白血球数、血小板数など、さまざまなデータが記載されています。
しかも直近数回の血液データもあわせて記載されているので、「あ~前に献血したときより、コレストロール増えたな…」なんて、推移を確認できます。
それぞれの項目の意味や、正常値の範囲なども記載されているので、自分の健康状態をある程度把握できるでしょう。
第三に、とってもいいことをした気分になれます。
「いい事をした気分」はストレスの解消にとても役立ちます。
ちょっと嫌なことがあった日や、ストレスが続いている日なんかは、気分転換に献血するのもいいかもしれません。
ただベットに座ってぼ~っとしてるだけで、自動的に善行を積んでいるんですから、これはかなりお手軽です。
それにたとえ血液を400ml抜かれたとしても、すぐに体内で補充されるので健康面では問題ありません。
「自分の血が、誰かの命を助けている…かもしれない」
そう思えることは、とても素敵なことですし、自分への”癒し”にもなるのではないでしょうか。
まとめ
育毛剤を使っても、問題なく献血を行うことはできます。
ただし、飲む育毛剤については献血できない可能性があるので、献血の前にスタッフに飲んでいる薬の名前を伝えて指示を仰ぎましょう。
献血はただ無駄に血液を抜かれるだけでなく、いろんなメリットがある素晴らし行為です。
育毛のためには頭皮の血行促進が大切とは、よくいわれること。
だとしたら…
「血液を抜かれたら、血液の総量が減って、育毛にも悪影響なんじゃ!」
なんて思っちゃうかもしれませんが、それは考えすぎ。
献血で抜かれる血液量程度では、健康になんの悪影響もありません。
ただし、体重が少ない方や貧血の方は、献血後にめまいやふらつきがあらわれる場合があるので、献血前にしっかりと医師の問診を受けましょう。
ちなみに私は何度も献血したことがありますが、献血後に気分が悪くなったり、体調が悪くなったことは一切ありませんよ!