下痢が続いていて、しかも抜け毛が増えた場合、それは何らかの病気のサインなのでしょうか?
体質的に下痢しやすい人は薄毛になりやすいのでしょうか?
この記事では下痢症状と薄毛・抜け毛の関係について詳しく説明します。
下痢と抜け毛が増える症状が併発する病気・疾患
まずは、下痢の症状と抜け毛が増える症状が併発している場合に疑われる病気を紹介します。
- 膠原病
- バセドウ病
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
その他にもあると思いますが、これらが主な疾患です。
これらの病気は人によっては下痢や抜け毛が増える症状がみられます。
免疫疾患や消化器官の疾患ですね。
もちろん人によって症状は様々ですので、これらの疾患になったからといって必ず髪の毛が抜けるわけではありません。
膠原病の主な症状
発熱・咳・蛋白尿・関節痛・湿疹・下痢・腹痛・体がだるい
バセドウ病の症状
動悸、体重減少、指の震え、暑がり、汗かき・軟便・下痢、筋力低下、精神的なイライラ
潰瘍性大腸炎の症状
血便・下痢・腹痛・体重減少
クローン病の症状
腹痛、下痢、血便、発熱、肛門付近の痛みや腫れ、体重減少
潰瘍性大腸炎やクローン病などの消化器官の病気は、その病気自体が抜け毛を引き起こすというよりも、食欲不振や食べたものが上手く消化できないことによる栄養不足や継続する強いストレスによる影響の可能性があります。
症状のひとつに体重減少があるのも、食欲の低下や食べたものが上手く消化できないことが原因でしょう。
何はともあれ、下痢と抜け毛に悩んでいて上記のような病気の疑いがあるのであれば、すぐに医療機関で診察してもらいましょう。
適切な治療を行い、症状が緩和されれば、下痢や抜け毛の症状も軽減していくでしょう。
強いストレスや内服薬でも抜け毛や下痢になることがある
病気に伴う治療の副作用や、病気そのものによる強いストレスもまた、抜け毛や下痢の原因になります。
薬による副作用についてはここでは触れませんが、下痢と抜け毛が副作用として現れるものもあるでしょう。
心当りがあるのであれば、主治医に相談してみましょう。
薬の種類を変えたり、用量を変えたり、適切な対象をしてくれるでしょう。
ストレスは抜け毛の要因であることは有名ですが、ストレスは下痢も引き起こします。
「胃が痛い」
という表現は強いストレス下で使われますが、それくらい胃というのはストレスに敏感。
強いストレスを感じただけで収縮して胃液の分泌量が減ってしまいます。
大腸や小腸もストレスには敏感な内臓のひとつです。
もし日頃から強いストレスを感じているとしたら、そのストレスに対処することで下痢や抜け毛を改善できるかもしれません。
体質的に下痢しやすい人は薄毛になりやすいのか?
まず結論から申し上げると、体質的に下痢しやすくても薄毛にはならないでしょう。
下痢による栄養不足、これが下痢と薄毛を結びつける大きな根拠です。
なので、たとえ下痢気味だったとしてもバランスの良い食事を心がければ問題はありません。
下痢の影響で毛根が弱くなるとか、ヘアサイクルが乱れるとか、そんな頭皮への影響は考えられません。
薄毛になる最も大きな要因は、男性であれば”遺伝”による男性ホルモンの影響です。
女性に場合も、ホルモンバランスの乱れが最も大きな要因です。
下痢という症状がホルモン分泌に作用することはないでしょう。
ただし、体重減少が伴うようなひどい下痢であれば、薄毛・抜け毛があらわれる可能性があります。
髪の毛は生命維持にとって必要不可欠な器官ではありません。
極度の栄養不足が長いこと続くと、人体は生命維持に必須な器官へのエネルギー供給を優先します。
その結果、髪の毛は後回しになり、細くて弱々しい髪の毛しか生えてこないなんてことは考えられます。
逆に言えば、体重減少を伴わない下痢であれば心配する必要はないってことですね。
もちろん、食中毒や風邪などに伴う一時的な下痢も、薄毛を引き起こすことはあり有ません。
下痢と薄毛の関係まとめ
- 下痢と薄毛が併発する病気がある。
- 下痢が薄毛リスクを上げることはない。
- 下痢に伴う極度の栄養不足には注意。
もし慢性的な下痢に悩まされていて、なおかつ抜け毛が増えているとしたら…
ひとまず下痢のことは忘れ、薄毛に関しては他の原因を探ってみた方がいいでしょう。
男性であれば、まずは遺伝的な要素が強いAGA(男性型脱毛症)を疑います。
おでこが広くなってきたり、頭頂部が薄くなっていくのであれば、高確率でAGAです。
女性であれば、加齢によるホルモンバランスの乱れが原因の可能性があります。
これにはいろんな原因が考えられるので、まずは自分の生活を振り返り、健康的な食生活を心がけましょう。