AGA(男性型脱毛症)の原因のひとつに男性ホルモン(テストステロン)があげられます。
血中の男性ホルモン量を低下させれば、薄毛の進行を食い止めることができるでしょう。
この男性ホルモン量は運動によってかなり左右されます。
男性ホルモン量を低下させるには、どのような運動(スポーツ)が有効なのでしょうか?
AGA(男性型脱毛症)と前立腺がんの関係
実はAGAと前立腺がんには共通点があります。それは、どちらも男性ホルモンが要因のひとつになっているということ。
前立腺がんや前立腺肥大といった病気は、男性ホルモンの分泌が盛んだとリスクが上昇するといわれています。
前立腺肥大の薬として開発されたフィナステリドが、薄毛改善の特効薬「プロペシア」として利用されているところを見ても、薄毛と前立腺の病気に密接な関係があることが分かりますね。
がんは治療した後も転移・再発が怖い病気です。
ですが、前立腺がんが完治した後に再発のリスクを低下させる方法があります。
それは定期的に運動をすることです。
運動と男性ホルモンの関係
激しい運動をすると血中の男性ホルモン値は上昇します。
…でも、それってちょっとおかしいと思いませんか?
前立腺がん予防に運動が効果的というなら、運動すれば”男性ホルモン量は低下”しなければなりません。
実は運動で上昇する男性ホルモンのほとんどは、筋肉で消費されます。そのため、前立腺がんの原因にはならないのです。
運動で男性ホルモンはいったん上昇するものの、運動した後にはその量が運動前よりもかなり落ちてしまいます。もしフルマラソンやトライアスロンなんかの超激しい運動を行った場合、その直後に下がった男性ホルモンを回復させるには、2~3か月くらいの休養が必要ともいわれているのです。
薄毛を予防する運動(スポーツ)とは?
運動は男性ホルモン値を上昇させるものの、最終的には男性ホルモン値を低下させます。
では、薄毛予防のために適切な運動量はどのくらいなのでしょうか?
ハーバード大学の研究によると、前立腺がん完治後にランニングや水泳のような激しい運動を週に3時間以上した男性は、前立腺がんによる死亡リスクが61%低下したことが分かりました。
もちろん、ウォーキングなどの軽い運動でも明確に死亡リスクは低下するのですが、前立腺がんに限って言えば”激しい運動”が最も効果的なのです。
最初に前立腺がんの原因とAGA(男性型脱毛症)の原因は似ているとお伝えしました。
だとしたら…はっきりしたことは言えないものの、週3時間以上の激しい運動は血中男性ホルモン量を低下させ、薄毛予防にも効果があるのではないでしょうか?
1週間に5日運動するとして、1日あたり36分激しい運動をすれば、AGA(男性型脱毛症)の予防・改善につながる可能性があります。
注意点はひとつ。
激しい運動といっても、バリバリの筋トレは控えてください。筋肉をつけすぎると、テストステロンの分泌が盛んになる可能性もあります。
ランニング、水泳、テニス、サッカーなどの運動強度の強い有酸素運動が効果的なのではないでしょうか。
*ただし、男性ホルモンが低下しすぎると「やる気の低下」「ED」「動悸・息切れ」「だるさ」などの症状が出る場合もあるので、激しい運動もほどほどにしておくのをオススメします。