薄毛治療のDクリニックがAGA(男性型脱毛症)の患者、約238,000人分のデータを調査し、”薄毛リスクを上げてしまう要因の特定”を試みました。
その結果は、すごく意外なものでした。
「父親が薄毛」
「タバコを吸う」
これらは誰が考えても、薄毛リスクを上げそうな要因ですね。
そんな常識的な結果の中に、「そんなのが薄毛に関係あったの!??」と思えるような意外な要因があったのです。
今回はDクリニックの統計調査の結果と共に、薄毛にならないための生活を考えてみましょう。
AGA(男性型脱毛症)リスクを上げてしまう11の要因
まずはさっそく、Dクリニックが発表した調査結果を紹介します。
基本的に「係数」の数値が高いほど、AGAとの高い関連性が見られた要因ということになります。
このグラフは係数以外の数値も勘案したうえで、薄毛との関連性が高い順に並んでいます。
因子 | 係数 |
父が薄毛 | 0.25 |
母方の叔父か叔母が薄毛 | 0.17 |
果物を好んで食べる | 0.16 |
高血圧の既往歴 | 0.28 |
煙草を吸う | 0.12 |
紅茶を好んで飲む | 0.18 |
母方の祖母が薄毛 | 0.08 |
健康診断で異常が指摘された | 0.09 |
父方の叔父か叔母が薄毛 | 0.09 |
中国茶を好んで飲む | 0.19 |
お酒を飲む | 0.09 |
「父親が薄毛」というのはわかりますが、以外にも「母親が薄毛」かどうかは薄毛リスクにまったく関係ないことがわかります。
それよりも、母方の叔父、叔母、祖母の方が重要。
これは薄毛や抜け毛リスクを上げる遺伝子がX染色体から受け継ぐことが多いためと考えられます。
詳しくはこちらの記事で→母方?父方?薄毛やハゲの遺伝はどちらの影響が強いのだろうか?
タバコを吸うのもニコチンやタールの影響で毛細血管が収縮したり、様々な健康被害があるので、薄毛になるのはわかります。
もちろんお酒を飲むのも同じ。
わたしが驚いたのは「果物を好んで食べる」「紅茶を好んで飲む」「中国茶を好んで飲む」の3つの要因です。
なぜ「果物をよく食べる」とか「紅茶をよく飲む」「中国茶を好んで飲む」なんて項目が、AGA(男性型脱毛症)と関連しているのでしょうか??
面白いのは、同じ飲み物でもコーヒーや日本茶は、たくさん飲んでいても薄毛との関連性は認められませんでした。
中国茶ってプーアル茶とかウーロン茶のことでしょうか。紅茶も含めて健康に良さそうなイメージしかありません。
日本茶やコーヒーが薄毛に関係ないのですから、刺激物のカフェインが影響しているわけでもなさそう。
なんだか不思議な結果です。
それに果物なんてビタミンも豊富だし、なんだか体にいいような気がします。
もしかしたら食べ過ぎると糖分の摂りすぎになり、血液がドロドロになっちゃうからかもしれませんね。
Dクリニックの発表も、個別の要因についてどのような関連があるのかまでは調べていません。
ただAGA患者を調べたら、これらの要因に強い関連性があったというだけ。
ただ大量のAGA患者のデータを統計的に調査した結果なので、「偶然そんな結果が出た」という確率はほとんどないみたい。
これから研究が進めば、紅茶や果物と薄毛の関係がわかってくるのかもしれません。
AGA進行と関連がないとされた因子
- 日本茶を好んで飲む
- コーヒーを好んで飲む
- 糖尿病の既往歴
- 食物アレルギーがある
- 緑内障の既往歴
- 肝臓病の既往歴
- 悪性腫瘍の既往歴
- ダイエットしたことがある
- 父方の祖母が薄毛
- 蕁麻疹の既往歴
- 甲状腺疾患の既往歴
- 腎臓病の既往歴
データ参照:飲酒や喫煙をする人は要注意!?約23万8,000件のAGA患者カルテデータから因果推論で解明
AGA(男性型脱毛症)リスクを下げる生活の送り方
では、このDクリニックの調査結果を踏まえたうえで、なるべく薄毛にならないための生活習慣を考えてみましょう。
まず、果物は食べ過ぎないようにする。
高血圧の場合は、治療するか血圧を上げない生活習慣を心がける。
煙草や酒は止める。
紅茶や中国茶を好んで飲んでいるのなら、コーヒーや日本茶に切り替える。
また、同調査からは「スポーツを定期的にしている人」のAGA進行度合いが低いこともわかっています。
健康維持のために運動が大切なのは誰もが知るところですが、薄毛や抜け毛の予防にも統計学的に確実な関連があるようですね。
- 果物を食べ過ぎない
- 高血圧を改善する
- お酒、煙草を止める
- 中国茶、紅茶は控える
- 運動を心がける
このような生活を送れば、”確実に”AGAのリスクを下げることができるでしょう。
ただ、この調査でもわかるようにAGA(男性型脱毛症)は遺伝的な要素がとても強く関わっています。
もし確実に薄毛を改善して髪の毛を増やしたいのなら、今回の調査を行ったDクリニックなどの育毛クリニックに行って相談してみるのがいいでしょう。