ハゲの雑学

母方?父方?薄毛やハゲの遺伝はどちらの影響が強いのだろうか?

2015年8月17日

薄毛のなりやすさは遺伝するといわれています。

実際に、いわゆる薄毛遺伝子というものが発見され、それが遺伝することが研究によって発見されています。

 

「オヤジがハゲてるから、おれもハゲるかも…」

 

そう考えて不安になっている人もいるかもしれませんが、どうやらその考えは間違いのようです。

今回は薄毛遺伝子の遺伝の仕組みを簡単に紹介します。

男性型脱毛症の遺伝子はどの様に遺伝するのか?

ドイツ・ボン大学の研究チームが「男性型脱毛症の遺伝子」の有力候補の一つを発見し、米専門誌アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒューマン・ジェネティクス7月号(電子版)に発表した。

研究チームは、40歳以前に頭髪が薄くなり始めた男性のいる家系の血液を分析してみた。その結果、若くして頭髪が薄くなる人は、X染色体にある男性ホルモン(アンドロゲン)の受容体遺伝子に変異が目立つことが分かった。研究チームは「遺伝子変異のため頭皮でアンドロゲンの働きが強まって、髪の毛が抜けやすくなるのではないか」とみている。

男性はXとYの二つの染色体を持ち、X染色体は母親から受け継ぐため、母方の祖父が頭髪が薄ければ、自分も薄くなる可能性がある。

ただ、研究チームは「ほかにも男性型脱毛症の遺伝子があると思われるので、一概には言い切れない」としている。

参照元:朝日新聞 2005.06.14

どうやら「父親がハゲている=自分もハゲる」という考え方は間違いのようです。

正しくは「母方の祖父がハゲている=自分もハゲるかも」という考え方が正しいよう。

自分の父親や父方の祖父がどれだけツルッパゲでも、自分には関係ないという事なんですね。

薄毛・ハゲが遺伝する仕組み

これはAGA(男性型脱毛症)の遺伝に関する話です。

男性型脱毛症の遺伝は、男性ホルモンの多さが遺伝するわけではなく頭皮に存在する”5αリダクターゼの感受性”が遺伝すると言われています。

男性ホルモン(テストステロン)と5αリダクターゼが反応することで、脱毛の原因であるジヒドロテストステロンが発生するのですが、遺伝によって5αリダクターゼの感受性が強いとたくさんのジヒドロテストステロンが作られることになります。

これがAGAハゲの直接の原因になります。

そしてこのハゲ遺伝子は染色体のX遺伝子で遺伝するとの事。

 

染色体は男性がXYで女性がXXを持っています。

男性の場合は必ず、X染色体は母親から、Y染色体は父親から受け継ぎます。

薄毛の遺伝子がX染色体で遺伝するとしたら、母方の祖父がハゲているか確認するのが手っ取り早いと言う事ですね。

ただし、よく考えると母方の祖母のX遺伝子もハゲ遺伝子を受け継いでいる可能性があるので、母方の祖父がハゲていないからといって安心はできませんが。

 

女性の遺伝型薄毛であるFAGA(女性男性型脱毛症)の場合はもっと複雑です。

ハゲに関連する遺伝子は、親のX染色体から子へと伝わります。

女性はXX遺伝子であり、それぞれ母親と父親から受け継いでいるわけですから、父方・母方両方のハゲ遺伝子の有無を気にしなければなりません。

もちろん、ハゲ遺伝子が必ず子にも遺伝するとは限らないのですが。

ハゲ遺伝子をもっているとしたら

これらのハゲ遺伝子は、あくまでもハゲになりやすい体質を受け継いでいるだけで、必ずしもハゲになるとは限りません。

研究チームも「ほかにも男性型脱毛症の遺伝子があると思われるので、一概には言い切れない」と言っているように、これからY遺伝子にくっついてくるハゲ遺伝子が発見されるかもしれません。

もし、自分が遺伝的にハゲになりやすいとしたら、例え今ハゲていなくても、普段の生活を見直してハゲになりにくいようにAGA対策することが有効なのではないでしょうか。

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