毎日のお風呂、シャワーだけで済ませていませんか?
ちゃんと湯船につからずにシャワーだけで済ませていると、薄毛や脱毛の原因になるかもしれません。
その理由と共に、薄毛と密接に関係する「血管と毛細血管の違い」について説明します。
シャワーだけで済ませているとハゲる理由とは!?
発毛にとって、頭皮の血流は重要な意味を持っています。
育毛剤には頭皮の血行を促進する有効成分が配合されていますし、頭皮マッサージを行うのも有効だといわれています。
ですが、育毛剤を使うことよりも、頭皮マッサージを行うことよりも、頭皮の血流を増加させる方法があります。
それが入浴です。
なぜ入浴が頭皮の血流をよくするのか?
それを説明するには、”血管”と”毛細血管”の違いを理解しなければなりません。
血管と毛細血管の違い
血管は能動的に血液輸送はしない(感知できる程の蠕動運動はしない)が、動脈(ある程度なら静脈も)は自律神経による筋層収縮によってその内径を調節し、下流臓器への血量を変えることができる。
血管拡張と血管狭窄は体温調節のように互いに拮抗的に働く。
参照元:血管(ウィキペディア)
こちらがウィキペディアの血管に関する説明です。
血管は動脈と静脈に区別されるのですが、この説明にもあるように動脈(と静脈)は太いので、その周りに”筋層”があり、それを収縮させることによって血液の流れを増幅させることが出来ます。
太い血管から枝分かれして末端の細胞まで栄養を送り届けるのが「毛細血管」ですが、この毛細血管には筋層がありません。
毛細血管には自分の力で脈動して血流を増加させる機能がないのです。
では、どうやって毛細血管の末端まで血液を送り届けるかというと…太い血管の圧力(血圧)を利用しているのです。
太い血管の血流が増加すると、その結果として、血管から枝分かれする毛細血管の血行もよくなるのです。
毛細血管だけ血流を増加させても、それは一時的な効果にすぎません。大事なのは毛細血管の本流である太い血管の血流を正常に保つことなのです。
頭部の動脈はどこにあるのでしょうか?
頭部には大きな動脈が3本走っています。首からこめかみにかけて通る「浅側頭動脈」と、首の後ろから後頭部へ走る「後頭動脈」です。この大きな動脈から、数本の動脈が枝分かれし、さらにその動脈から無数の毛細血管が張り巡らされています。
つまり、頭頂部に行けば行くほど、毛細血管しかなくなるということ。
そのため、前頭部や頭頂部は血行不良になりやすく、薄毛になりやすい箇所ともいえるのです。
毛細血管を増やすための方法
恐ろしいことに、毛細血管は使われないと消滅します。
動脈が血行不良になると、自然と毛細血管まで血液が行き届かなくなります。ずっとその状態が続くと、毛細血管は「あれ、俺いらないんじゃね?」と思い、消えてなくなってしまうのです。
逆に動脈の血流が良い場合は、毛細血管の先の先まで血液が満たされて、毛細血管の量自体も増えます。
頭頂部の毛細血管の血流を増加させるには、頭皮マッサージをするのではなく、全身の血管の血流をよくするのが効果的。そうすれば、自然と毛細血管の血流もよくなります。
そのために有効なのが入浴なのです。
入浴すると、足のつま先から頭頂部まで、全身の血流が増加します。
これは暖かいお湯による温熱効果と、肩まで湯船につかることで得られる水圧効果です。
お風呂をシャワーだけで済ませていた場合、確かに一時的に身体は温まるかもしれませんが、湯船につかるのに比べて圧倒的に血流増加作用はないでしょう。
毎日ちゃんと湯船に使って、全身を芯から温めること。
これが全身の血管の活動を活性化させ、それが毛細血管の維持に役立つというわけですね。
もちろん、頭皮をマッサージしたり、育毛剤を塗布して頭皮の毛細血管の血行を促進させることも重要ですが、それと同じくらい血管の血流をよくすることは重要なのです。
シャワーしか浴びない人は損をしている
湯船に使って全身の血行を良くすることは、薄毛予防のためにとても大切なんですね。
ですが、それだけではありません。
湯船につかることには様々なメリットがあり、シャワーしか浴びない人はとても大きな損をしているといっていいでしょう。
①疲れが取れない
シャワーだけでは1日の疲れが十分に取れません。
お風呂に入って体中が温まると、身体の隅々まで血液が行き渡り、新陳代謝が活性化します。
それによって疲労物質も除去され、気分も身体もリフレッシュすることができるのです。
②睡眠の質を上げる
湯船につかると身体の”芯”まで温まります。
ですが、シャワーだけだと身体の芯まで温まりません。
身体の芯、つまり”深部体温”をお風呂で上昇させることは、睡眠の質を上げることにつがなります。
眠る前にお風呂に入って深部体温を上げると、その反動として入浴の1~2時間後に深部体温がグッと下がる。
質の良い睡眠をとるには、深部体温が下がっている必要があります。
シャワーしか浴びない人は深部体温が下がりきらず、夜に何度か目覚めなり、朝起きても熟睡感が得られないかもしれません。
シャワーと薄毛の関係まとめ
髪の毛を作り出す「毛母細胞」には毛細血管がまとわりついていて、細胞に栄養を与えています。
毛細血管の量が減ってしまうと毛母細胞が栄養不足になり、ヘアサイクルに異常をきたしてしまうでしょう。
毛細血管にはそれ自体に血流を増加させる筋肉がないため、大本である血管の血流を増加させる必要があります。
毛細血管の減少を防ぎ、血流を増加させるには、全身の血行を促進させることがとても大切なのです。
そしてそれにはお風呂が一番簡単で確実な方法です。
もちろん、毎日適度な運動をしている人なら、それで全身の血流が活性化していると思います。お風呂をシャワーだけで済ませても、その影響は軽微でしょう。
ですが、もし日頃から運動不足だった場合は、特に入浴が大切になってきます。
一人暮らしでユニットバスなんかだと、ついつい面倒でシャワーだけで済ませてしまいがち。
それは育毛にとっては絶対のNG行為!!
ちゃんとお風呂にお湯をためて、毎日しっかりと湯船につかるのは、とても大切な育毛の基本なのです。
お風呂に入るメリット
- 頭皮の毛細血管の血流を良くし、薄毛を予防する
- 疲労回復とリラックス効果が得られる
- 睡眠の質を上げる