食べたら捨てちゃうカニの殻。
カニの食べ放題なんかに行ったら、もう山のように殻がでますよね。
なんとそんなカニの殻から生成されるキチンナノファイバーという物質に、ミノキシジルを上回る育毛効果があることが発見されました。
将来的にはカニの殻を利用して、めちゃくちゃ効果の高い育毛剤が作られるかもしれません。
この研究を発表したのは鳥取大などの研究チーム。
カニの殻にどんな効果があるのでしょうか?
カニ殻の育毛剤は発売されるのでしょうか??
その実験の内容と育毛効果を紹介します。
キチンナノファイバー(CNF)には強い発毛作用がある!
今回育毛効果が認められた”キチンナノファイバー”という物質は、カニの殻を細かく分解することで得られます。
”キチン”は糖質の一種で、それが繊維状に寄り集まったものがキチンナノファイバー。硬い殻の主成分ですね。
もともと、このキチンナノファイバーを皮膚に塗布すると、皮膚の状態がよくなることがわかっていました。
今回の研究発表は、キチンナノファイバーの効果をさらに詳しく検証し、強い発毛効果が得られることがわかったのです。
実験では、カニ殻を分解して得られるキチンナノファイバー(CNF)の性質を改変した「キトサン化CNF」を剃ったマウスの背中に塗り、他のさまざまな素材と発毛効果を比較した。その結果、毛の長さ、毛の面積率、成長期の毛根数で、キトサン化CNFが発毛剤リアップ(大正製薬)の有効成分として知られるミノキシジルを上回った。
ミノキシジル配合のリアップは、脱毛した頭皮に塗布することで新しい髪の毛が生えてくることが認められている発毛剤です。
ミノキシジルという成分は日本皮膚科学会が作成したAGA治療ガイドラインに置いて、薄毛改善に効果アリと認められた数少ない有効成分のひとつ。
日本を含めた世界90か国以上で薄毛治療への使用を承認されている、とても信頼のおける有効成分です。
実験ではキチンナノファイバーを変化させた「キトサン化キチンナノファイバー」が使用されたとのことですが、この成分がミノキシジルよりも発毛効果を得られるということが認められ、その安全性も確認されたとしたら、世界の育毛業界に革命が起きるでしょう。
キトサン化CBF(キチンナノファイバー)の効果は?
あくまでもマウスでの実験ですが、キトサン化CBFを薄毛部分に塗布すると、その発毛効果がリアップを上回ったとのこと。
皮膚下に新しい毛細血管が増え、毛母細胞が活性化し、新しい髪の毛が生えてきたのだけれど…その発毛メカニズムについてはまだよくわかっていないそうです。
キトサン化CBF配合育毛剤は発売されるのか?
キトサン化CBFは育毛剤に配合する有効成分として、その実用化を目指して研究・開発を進めているようです。
先ほども紹介したように、キトサン化CBFは皮膚を環境を改善する効果があり、化粧品へ利用を前提に研究が進められてきました。
そのため、すでに肌に対する安全性の試験はクリア済み。
こういった新成分は実用化まで何年もかかるのが普通ですが、キトサン化CBFが使われた育毛剤は意外と早く製品化されるかもしれませんね。
カニを食べて薄毛予防!
カニの殻から生成されるキチンナノファイバー、から作られるキトサン化CBFに強い発毛作用があることがわかったわけですが、だからといってカニの殻を食べても育毛効果は得られません。
当然、殻は硬いし美味しくもありません。
どうせなら美味しいカニの身を食べたいところ。
カニの身はたんぱく質が豊富でありながら、低脂肪の良質のたんぱく源です。
さらに健康な髪の毛を維持するために大切な、ビタミンB1、B2、B3、B12などのビタミンB群が豊富!!
亜鉛や銅などの髪の毛に大切なミネラル分も含んでいます。
カニの殻から作られる育毛剤が発売されるのには、まだもうちょっとかかりそうです。
それまでは、栄養たっぷりの毛ガニを食べて待つのがいいですね。
オススメ記事:ビタミンB群で薄毛予防!その発毛効果の秘密について。