バターや揚げ物などの脂っこい食事を食べ過ぎると、薄毛や抜け毛が増える原因になるといわれています。
脂っこい食事を続けると、血中のコレステロール値が上昇します。
その結果、血液がドロドロになり血流が悪くなります。
血流が悪くなると毛細血管に栄養が行き届かなくなります。
毛根に栄養を送るのは、頭皮に張りめぐらされた毛細血管。
結果的に、毛根に栄養が行き渡らず健康な髪が育つのが阻害されるというわけですね。
また、脂質は高カロリーなのでそれだけで満腹になってしまい、食事全体の栄養バランスが崩れてしまうのも原因の一つ。
さらに頭皮の皮脂分泌が増えて頭皮環境が悪化するともいわれています。
でも、それは本当なのでしょうか?
バターを多く食べたマウスの”毛の生え方”を調べた実験の結果は?
脂っこい食事は薄毛の原因になるのか?
そのヒントとなるような面白い研究を、近畿大学薬学部が発表しました。
バターをたくさん食べさせるマウス。
普通の食事を与えるマウス。
この2つのグループの”毛の生え方”を比較する実験を行ったのです。
その結果は…
やっぱりバターをたくさん与えた脂っこい食事メインのマウスの方が毛の生えるスピードが遅かったとのこと。
やはり、バターなどの脂っこい食事は髪の毛に悪影響を及ぼす可能性が高そうです。
肥満は薄毛リスクを高めることを確かめた実験の結果
では次に、東京医科歯科大学が行った”肥満マウスで薄毛の症状が進むメカニズムを突き止めた研究”を紹介します。
グループでは、生後22か月の大人のマウスに脂肪が多く含まれた餌を与えて、生活習慣が毛の再生にどのように影響しているかを調べました。
その結果、脂肪の多い餌を1か月ほど与え続けたマウスは毛が薄くなる症状が確認されたのに対して、通常の餌を与えたマウスでは大きな変化はみられませんでした。
毛は、毛穴にある「毛包幹細胞」と呼ばれる細胞によって再生されますが、グループが詳しく調べたところ、脂肪の多い餌を食べ続けたマウスは、毛包幹細胞の中に中性脂肪がたまることで、この細胞が表皮などに変化していることが分かったということです。
高脂肪の食事で太らせたマウスは薄毛のリスクが高まることが実験で確かめられました。
どうやら毛包幹細胞の中に中性脂肪がたまることが、正常な発毛サイクルに悪影響を及ぼしているようです。
発毛メカニズムはマウスも人間もほとんど同じなので、人間にも当てはまる可能性が高いでしょう。
バター大好きな人間は薄毛になるのか?
でも、今回紹介した実験の対象はマウス。
人間はどうなでしょうか??
…やっぱり人間もバターをたくさん食べ続けると薄毛になりやすくなるみたいです。
バラエティ番組の「マツコの知らない世界」で、バター大好きの女性が”バターの世界”を紹介したことがあります。
いろんな種類のバターを、日ごろからたくさん食べまくっている女性。
なんと、ひと月に1キロは食べているとか。
当然というか、体格はマツコ・デラックスに引けを取らない肥満体。
それだけならいいのですが、36歳にしては薄毛が進行していることがネットで話題になりました。
ひと月に1キロものバターを食べるなんて、それだけでもう不健康そうですが…。
マウスの実験を見ても、バター大好きな女性の頭皮状況を見ても、とにかく脂っこい食事は確実に薄毛を引き起こす要因の一つと言えるでしょう。
バターやマーガリン。
揚げ物に空揚げ。
フライドポテトにフライドチキン。
脂っこい食べ物は基本的に美味しいですよね。
なぜかというと、たくさんの脂質を摂取すると脳内で報酬系が刺激されて多幸感を得ることができるから。
まるで麻薬!!
薄毛・抜け毛を予防するためにも、健康を蝕む脂っこい食事は控えて、肉や魚、野菜に果物などをバランスよく食べたいですね。