今までは大豆製品を食べれば、女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンの効果で、美肌効果や薄毛改善効果があると思われてきました。
ですが、最新の研究によると、大豆製品を食べてもその効果に個人差があることがあります。
その個人差を左右するのが、腸内にいる「エクオール産生菌」の活性度合いです。
エクオール産生菌は大豆イソフラボンから”エクオール”という物質を作り出しますが、このエクオールこそが女性ホルモンと似た働きをする物質だったのです。
つまり、薄毛予防のために大豆製品をたくさん食べても、腸内にエクオール産生菌が少ないと、その効果はイマイチになってしまうってこと。
大豆イソフラボンを摂取する+腸内のエクオール産生菌を活性化させる=育毛になる
というわけですね。
今回は、腸内のエクオール産生菌を増やして、腸内環境を整える方法を紹介します。
薄毛予防のためにエクオール産生菌を増やす食べ物
エクオールという物質が薄毛予防のために大切であるということは、以前の記事でも紹介しています。→エクオールが育毛に効果的!腸内細菌と薄毛・ハゲの意外な関係。
この記事では「エクオール」を生産する腸内細菌のことを、発見者のイニシャルから「NATTS(ナッツ)菌」と呼ばれていると紹介しました。
ですが、ナッツ菌以外にもエクオールを生産する腸内細菌は確認されていて、全部でだいたい10種類くらいいるといわれています。
先ほどの記事では、具体的なエクオール産生菌の増やし方には触れていませんでしたが、先日放送された健康系のテレビ番組でエクオール産生菌を増やす食べ物が紹介されていました。
それは寒天です。
寒天は海藻類を乾燥させて、凍らせて、を何度も繰り返して出来上がる保存食。その80%が食物繊維で出来ています。
しかも寒天に含まれる食物繊維は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維のふたつの食物繊維の特徴を併せ持っていて、腸内環境を整えるのに抜群の効果を発揮します。
食物繊維は腸内細菌のエサとなり、腸内の善玉菌の活動を活性化させる効果があるのです。
その結果、腸内のエクオール産生菌が劇的に増えるんですね。
エクオール産生菌が増えれば、少しの大豆製品でもたくさんのエクオールが生産されます。女性ホルモンと似た働きを売るエクオールの効果で、AGA(男性型脱毛症)の進行を遅らせたり、発症を予防できるかもしれません。
美肌効果や前立腺がんの予防効果もあるし、便秘改善や新陳代謝の活性化によるダイエット効果も期待できるでしょう。
閉経後の女性に1日30ミリグラムのエクオール産生菌を摂取してもらい、12週間後に調べてみると「目じりのシワが改善されていた」という研究結果もあります。これもエクオールの女性ホルモン様効果のおかげだと思われます。
寒天を食べて腸内環境が良くなれば、身体全体が健康的になり、頭皮環境も改善するのではないでしょうか。
寒天のオススメの食べ方
とはいえ、毎日寒天を食べるのも結構難しいですよね。
オススメは粉寒天です。
寒天を粉末状にしたもので、普通にスーパーでも販売しています。
これを使って寒天ゼリーを作るのも良いですが、もっと簡単なのはコーヒーや紅茶に入れて飲む方法。
寒天は常温で固まるのですが、熱いコーヒーや紅茶に混ぜると固まらずにスッと飲めてしまいます。こうすれば、とても簡単に質の良い食物繊維がたくさん摂取できるでしょう。
目安は1日に2グラム。
毎日、粉寒天で作ったゼリーや、コーヒーを飲み続ければ、腸内環境が整って薄毛になりにくい体質になることができるでしょう。
体質的にエクオール産生菌が少ない人もいるかもしれませんが、そんな人には直接エクオールを摂取できるサプリメントがオススメ。上手に利用してみましょう。特に薄毛や更年期障害に悩む女性にオススメです。