AGA(男性型脱毛症診療)は遺伝的要素が強いとされ、親やハゲているとそのこどももハゲになる確率が高いといわれています。
では、円形脱毛症の場合はどうでしょうか?
ストレスなどが原因で発症するとされる円形脱毛症も、親から子へと遺伝する要素はあるのかを説明します。
円形脱毛症と遺伝
まず結論から申し上げると、円形脱毛症は遺伝する可能性があります。
必ずしも遺伝するとは限りませんが、親が円形脱毛症だった場合、その子も円形脱毛症になる可能性が高まります。
日本では詳しい調査は行われていないので、アメリカでの調査になりますが、円形脱毛症と遺伝にかかわる調査結果を紹介します。
その調査によると、円形脱毛症を発症した患者の家族を調べたところ、その8.4%に家庭で円形脱毛症になったことがある家族がいることがわかりました。
関係が近いほど、その発症リスクも高くなります。親が円形脱毛症だった場合、そのこどもが円形脱毛症を発症する確率は、一般に比べても10倍にもなるようです。
また、まったく同じ遺伝子を持つ一卵性双生児の場合は、片方が円形脱毛症になった場合、もう片方も円形脱毛症を発症するケースは55%にもなります。対して二卵性双生児ではほとんど関連性は見られませんでした。
以上の事から、円形脱毛症は遺伝的な要素が強い疾患であると考えられます。
円形脱毛症の発症メカニズムはまだ正確に解明されているわけではありません。ですが円形脱毛症の発症にかかわっているかもしれない遺伝子は判明しており、それらの遺伝子と円形脱毛症についての研究が進んでいます。
これらの円形脱毛症の発症リスクを上げてしまう遺伝子が、親から子へ遺伝するのではないかと考えられています。
もちろん親が円形脱毛症だからといって、そのこどもが必ず円形脱毛症になってしまうわけではありませんが…。
円形脱毛症の発症にはストレスや生活習慣などの後天的な要因も強くかかわっているといわれています。
遺伝的に円形脱毛症になりやすい人が、慢性的に強いストレス環境にさらされていると、それがきっかけで発症してしまうこともあります。
もし円形脱毛症の家族がいる場合は、自分も円形脱毛症の遺伝子を持っているかもしれません。普段からストレスのない生活を心がけ、健康的な食生活を心がければ、円形脱毛症のリスクを低下させることが出来るのではないでしょうか。
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