ひょっとしたら、あと数年後に、薄毛治療の画期的な方法が実用化されるかもしれません。化粧品の大手メーカー「資生堂」がずっと研究を続けていた薄毛治療技術が、あと2年で実を結びそうだからです。
2016年3月18日の週刊ポストに、こんな記事が載っていました。
「2018年、男性に福音がもたらされる!なの資生堂が『あと2年でハゲが治る』画期的新技術『自家細胞移植』への期待」
なんとまあ、扇情的なタイトルですが、自家細胞移植とはどのような技術なのでしょうか?
資生堂の自家細胞移植とは?
自家細胞移植とは薄毛患者の頭皮から「底部毛根鞘細胞」を採取し、その細胞を培養、増やした細胞を頭皮に戻して薄毛を治療する移植技術のこと。
似たような技術に、自分自身の毛包を移植する「自毛植毛」というものがあります。ですが、自毛植毛は髪の毛の生えている側頭部、後頭部から健康な毛包を薄毛部分の頭皮に移植する技術。健康な毛包の数には限りがあるので、広範囲に及ぶ薄毛には適していませんでした。
自家細胞移植であれば、自分の底部毛根鞘細胞を培養後に移植するので、広範囲の薄毛にも十分に対応できるでしょうね。
また、飲む育毛剤の場合、飲むのを止めれば再び薄毛が進行してしまいます。頭皮に塗布する育毛剤は、たくさんの種類があり、その効果が確実ではありません。
その点、自家細胞移植であれば、確実に薄毛治療に効果があるでしょう。
この毛髪再生医療技術は、2013年に資生堂が技術提携したレプリセルライフサイエンス社の技術を使ったもの。
レプリセルライフサイエンス社は、既に海外で治験を行っていて、そこでも安全性や発毛効果を確認しているようです。
まだまだ実用化は先の話ですが、もし自家細胞移植を行う場合の費用は数十万円~200万円程度になるのではないかと言われています。もちろん、健康保険は効かずに全額自費になるでしょう。
でも、一度やってしまえば、自分の細胞を増やして移植するわけだから、自然な仕上がりになるし、特別なメンテナンスも一生涯不要。
自毛植毛よりも更に効果的な薄毛治療方法になるかもしれませんね。
ちなみにこのような薄毛治療の最新技術を体験できるかもしれないのが、薄毛治療専門の治験です。参加すれば謝礼だってもらえちゃいます。
自家細胞移植についての東国原氏のコメント
この新しい技術に対して、週刊ポストは東国原英雄氏にコメントを求めました。
「我々ハゲ族に一筋の光がピカッと見えました。臨床実験の実験台になるので、ぜひともお声がけを頂きたい」
なんともレトロなジョークのコメントですが…ある日東国原氏の髪の毛が生え始めたら、ひょっとしたら自家細胞移植の治験に参加したのかもしれませんね。
まとめ
自分の細胞を取り出し、それを培養して増やした後に、元に戻す。
自分の細胞をつかって、自分自身の傷や病気を治す技術を「再生医療」と呼びます。iPS細胞の発見で、一気に研究が進んだ分野ですが、この自家細胞移植も再生医療のひとつといっていいでしょう。
この技術が確立できたとしたら、育毛や発毛以外にもたくさんの応用が効きそうですね。
自家細胞移植の費用は、今のところ数十万円~200万円ぐらいになるんじゃないかと言われています。自毛植毛と同じくらいですね。
もしかしたら、長期的に見れば安いのかもしれません。
自家細胞移植もそうですが、これから薄毛治療の分野でも様々な新しい技術が確立されていくでしょう。
「育毛剤なんてつけても生えないよ」「どうせハゲるやつはハゲるんだよ」なんていう時代は、ひょっとしたら思っているよりも早く終わりを迎えるかもしれませんね。