「アデノシン」は発毛効果にしっかりとしたエビデンスがある、数少ない有効成分です。
2010年の「男性型脱毛症診療ガイドライン」でアデノシンの評価はC1(行ってもいいけど、十分な根拠鵜がない)だったのですが、2017年のガイドラインではB(行うよう勧められる)になりました。
アデノシンがBになったのは、しっかりと育毛に関するエビデンスがあることが評価されたのでしょう。
ここでは、アデノシンの育毛効果と共に、アデノシンが配合された育毛剤を紹介したいと思います。
アデノシンで80.4%の被験者に薄毛改善効果がみられた
「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017」でアデノシンは、男性型脱毛症に対してはB評価、女性型脱毛症に対してはC1評価になっています。
これは必ずしも「アデノシンが女性よりも男性の薄毛に対して効果的」と示しているわけではなく、男性の薄毛に対してちゃんと効果がある臨床実験データがあるってことです。
2017年度のガイドラインではアデノシンについてこう評価しています。
男性型脱毛症にはアデノシンの外用を行うよう勧める。女性型脱毛症には行ってもよい。
アデノシンは発毛促進因子FGF-7を活性化することで、薄毛改善と育毛効果を得られる成分です。
その実験結果を紹介します。
男性型脱毛症の男性被験者101名に参加してもらい、0.75%アデノシン配合のローションを6か月間塗布してもらう実験を行いました。
51名にはアデノシン配合のローションを、50名には偽薬を用いました。
その結果、アデノシン配合のローションを塗布したグループは80.4%の人に薄毛改善効果がみられました。(偽薬のグループは32%でした)
また、アデノシン0.75%配合のローションとミノキシジル5%配合のローションを用いた比較実験でも、両者の効果に差はなく、同程度の発毛効果があることが示唆されました。
次に女性に対するアデノシンの実験です。
女性30名の被験者を集め、男性と同様にランダム化比較試験を行いました。
するとアデノシン0.75%配合ローションを塗布したグループは85%に薄毛改善効果が、偽薬を使ったプラセボ群では36%でした。
このことから、女性の薄毛にもアデノシンが十分に作用することがわかります。
女性の薄毛にアデノシンがC1評価なのは、検証実験の数が少なく、十分なエビデンスがそろっていないからでしょう。
おそらくアデノシンは男性、女性、共に同程度の効果があるように感じます。
アデノシン配合の育毛剤とは?
では次に、アデノシンが配合された育毛剤を紹介します。
いろいろと探してみましたが、アデノシンが配合された育毛剤は資生堂が独占している状態ですね。
というのも、アデノシンという育毛成分自体が資生堂の長年にわたる育毛研究の結果であるからです。
アデノシンは他のメーカーでは使えない、資生堂ならではの育毛成分なんですね。
というわけで、資生堂が発売しているアデノシン配合の育毛剤を3つ紹介します。
☆男性向け薬用アデノゲンEX
☆女性向けの薬用アデノゲン グレイシィ
☆手軽に使えるアデノゲン薬用スカルプトニック
日本皮膚科学会が高く評価しているアデノシンが配合された育毛剤を3つ紹介しました
これらの育毛剤を6か月間使いづつけ、頭皮マッサージなどのケアをすれば、少しずつ髪の毛が太くなり、髪の毛が生えてくるかもしれませんね!!