週刊朝日7月22日号に「最新研究でわかった!50歳過ぎてもハゲない方法」という記事が掲載されていまして。
その記事の中で大阪大学大学院医学系研究科の板見智教授(皮膚科)が、最新の育毛治療について見解を語っています。
今回は、その内容をお伝えします。
薄毛を完全に防ぐことは不可能!?
「薄毛は遺伝要素が強く、完全に防ぐことは不可能です」
板見教授曰く、薄毛を引き起こす遺伝子は16以上あり、それらの組み合わせで発症するとされています。なので、親に薄毛がいないからと言って、100%安心というわけではないそうです。
親同士がハゲていなくても、薄毛を引き起こす因子をたくさん受け継いだとしたら、こどもだけハゲるという可能性もゼロではないのです。
では、このような遺伝的な薄毛にはどのような対策が有効なのでしょうか?
世の中にはたくさんの科学的根拠の薄い育毛法がありますが、板見教授によると、本当に発毛効果のある「育毛のゴールデンスタンダード」があるとのこと。
その内容とは…?
薄毛治療のゴールデンスタンダートとは?
薄毛治療のゴールデンスタンダードとされる確実性が高い方法として「薬物療法」と「外科的治療」のふたつがあります。
薬物治療の代表的な内服薬は「フィナステリド」で、頭皮に塗る外用薬は「ミノキシジル」となります。外科的治療は「自毛植毛」ですね。
フィナステリドは使用者の9割が、なんらかの改善効果を感じるといわれています。ミノキシジルも髪の毛を成長させる因子に働きかけ、発毛を促進する作用があります。
自毛植毛は健康な髪の生えている後頭部などから、髪の毛を作る元である”毛包”を薄毛部分に移植する外科手術。最新の技術だと、外科手術といってもあまり痛みもなく、日帰りで行えます。
フィナステリドや自毛植毛は、専門の育毛クリニックで治療を受けられます。ミノキシジルは市販されている発毛剤リアップに配合されていますね。
これらはAGA(男性型脱毛症)が原因の薄毛に対する治療法です。しかしながら40~50歳ともなると、加齢による影響が出始める頃。
その薄毛が加齢が原因であれば、ミノキシジルやフィナステリドは有効に作用しません。
「40~50代の薄毛は、その原因が加齢によるものなのかAGA(男性型脱毛症)によるものなのか、専門家でないと見分けが難しいので、ちゃんと皮膚科に見てもらうことが大事」
と、記事では締めくくられていました。
AGAなのか加齢による薄毛なのか見分ける方法
自分の薄毛が加齢によるものなのか?それともAGA(男性型脱毛症)なのか?
最終的な判断は、やはり皮膚科の先生にまかせるとして、大まかな自己判断はすることができます。
加齢による薄毛は、頭部全体が薄くなり頭皮がうっすらと見え始めます。髪質も細くなり、柔らかくなります。ハゲていない高齢者の方でも、大抵は頭髪が薄くなり頭皮が見える状態になっていますよね。加齢による薄毛は、頭髪全体に影響が出始めるのです。
AGA(男性型脱毛症)による薄毛は、前頭部と頭頂部が薄くなります。おでこが広くなってきた、頭頂部がハゲてきた、そんな場合はAGAを疑ったほうがいいでしょう。
それぞれに治療法が違うので、注意したいところですね。
なんにしろ、結局は自己判断なので間違っているかもしれません。最終的には皮膚科や育毛クリニックを受診して、適切な治療法の指導を受けましょう。