ドイツの研究グループがミノキシジルの有効性についての研究発表を行いました。
それによるとアンドロゲン性脱毛症(=若ハゲ)の改善にミノキシジルが有効であり、しかも安全性も高いことが改めて確認されました。
その内容を紹介します。
ミノキシジルの有効性と安全性についての研究結果
ドイツ、ベルリン医科大学のベラ・カンティ氏らの研究グループが、皮膚分野の国際誌であるジャーナル・オブ・ザ・ヨーロピアン・アカデミー・オブ・ダーマトロジー・アンド・ベネレオロジー誌において2015年9月21日に報告している。
(中略)
第1グループでは、前頭側頭部の非軟毛数と毛幅が、調査開始時と比べて52週目と76週目でそれぞれ増えていた。統計学的に差が出ていると判定された。104週目には同じ程度になった。
第1グループの頭頂部の非軟毛数、第2グループの前頭側頭部の非軟毛数、毛幅のほか、頭頂部の非軟毛数、毛幅については、調査開始時と104週目までの間に大きな違いは見られなかった。
刺激性接触皮膚炎が起きる率は低く、安全性は高く、十分に続けられると説明している。
参照元:Medエッジ「男性ホルモンによる薄毛に5%のミノキシジル、2年使っても効果と安全を確認」
実験は5%ミノキシジルを104週間にわたって塗布し続けるという形で行われ、ミノキシジルの有効性を確かめるためふたつのグループに分けられました。104週って2年くらいですから、かなり長期間調べたみたいです。
第1グループは104週の最初から最後まで、5%ミノキシジルを使ったグループ。
第2グループは24週まではニセ薬で、それ以降104週までは5%ミノキシジルを使ったグループです。こちらのグループは実質80週だけミノキシジルを使っているという事になります。
この実験の研究結果が実に興味深いです。
ずっと5%ミノキシジルを使った第1グループは前頭側頭部、つまりおでこからのハゲに統計学的に確かな発毛効果があると認められました。
しかし、第1グループの頭頂部ハゲ、及び第2グループのおでこからのハゲと頭頂部のハゲに、ミノキシジルを使う事で優位な差が出なかったという研究結果が出ています。
この実験で発毛が確認されたのは第1グループの前頭側頭部だけってことになります。
ミノキシジルが前頭部のハゲに有効で、頭頂部からのハゲには効果が薄いということでしょうか?だとしらた、ミノキシジルを80週間使った第2グループでも前頭側頭部の髪の毛に変化がなかったのは何故なのでしょうか?
翻訳の間違い?と思い英語の原文を読みましたが、原文も同様の内容でした。翻訳は翻訳サイトを使いましたが…。
ミノキシジル実験まとめ
ミノキシジルの実験で、なぜこのような差が生まれたのかはわかりません。ですがこの実験で分かったこともあります。
ミノキシジルの副作用として考えられていた頭皮の炎症が、実際はそんなに危険ではないこと。(ですが日本人の頭皮は外人よりデリケートと言われているので、注意は必要です!)
そして、少なくとも前頭側頭部には確かな発毛効果があるという事です。
ミノキシジル配合といえば日本では、唯一の発毛剤であるリアップが有名です。
リアップを使う場合、この実験結果を見る限り、頭頂部の薄毛よりもおでこからの薄毛の方が有効なのかもしれませんね。(もちろん、使用することでかぶれる事もあるので注意が必要です!)