ハゲの雑学

恐怖のハミルトン実験とは!?男性ホルモンと薄毛の関係を明らかにした実験の内容。

2016年3月22日

1942年アメリカで行われたハミルトン実験は、薄毛と男性ホルモンの関係を調べることを目的に行われました。

ジョージ・ハミルトンが行ったその実験内容は恐るべきものでした。しかしその実験があったからこそ、男性の薄毛原因が明らかになったのです。

ハミルトン実験は、どの様な実験だったのでしょうか?

ハミルトン実験とは?

ジョージ・ハミルトンが行った実験、それは…男性ホルモンを生成する睾丸を去勢することで、薄毛への影響があるか調べるものだったのです。

しかも、その被験者が囚人。

今なら絶対に認められないでしょう。人体実験といっても過言ではないかもしれません。

しかし、その実験結果は驚くべきものでした。

ハミルトン実験の実験結果

ハミルトン実験の結果、以下の事が判明しました。

  • 去勢された人はハゲにならない。
  • もともと薄毛で去勢された人は、去勢後に薄毛が進行することはない。
  • もともと薄毛で去勢された人も、男性ホルモンを注射されるとハゲ始める。
  • 髪の毛がフサフサの人は、男性ホルモンを注射してもハゲることはない。

これらの事実から、薄毛の原因は、男性ホルモンと体質のふたつの要素があることがわかったのです。

 

男性型脱毛症(AGA)の直接の原因は、脱毛を促進させるジヒドロテストステロンという物質です。

ジヒドロテストステロンは、男性ホルモン(テストステロン)と頭皮にある5αリダクターゼという酵素があわさって発生します。

つまり男性型脱毛症の発症には「テストステロンの量」「5αリダクターゼの感受性」という、ふたつのファクターが必要になります。

 

ハミルトン実験の結果も、この事実を示唆しています。

このふたつの要素の内「5αリダクターゼの感受性」は遺伝で決定すると言われています。つまり、ハゲの家系というのは、5αリダクターゼが活発な家系と置き換えてもいいわけですね。そうなると、少しの男性ホルモンでも、大量のジヒドロテストステロンが生成されて、薄毛の原因になってしまいます。

男性型脱毛症(AGA)の治療は、いかにしてジヒドロテストステロンの生成を抑えるかがカギとなります。

飲む育毛剤と言われる「フィナステリド」は、このテストステロンと5αリダクターゼの反応を防ぐことで、ジヒドロテストステロンの生成を邪魔する結果があります。その結果薄毛を改善させることができるのです。

こういった育毛剤の進化も、ハミルトン実験の貢献に因るところが大きいのかもしれませんね。

ハミルトン実験まとめ

それにしても、囚人を去勢するなんて恐ろしい実験ですね…。

もともと20世紀前半のアメリカでは、囚人や知的障害者の攻撃性を低下させる為に”去勢”が広く行われていたようです。

確かに去勢して男性ホルモンの分泌が減れば、攻撃性も低下しますね。

当時は強い攻撃性を持つ知的障害者の前頭葉を切除する手術(ロボトミー手術)なども行われていました。去勢が普通に行われていたなんて恐ろしい時代です。

 

そんな中で、去勢された人とされていない人との間にある頭髪の変化に気付いたハミルトンが、囚人や知的障害者を使って行った人体実験がハミルトン実験というわけですね。

ですが、このような過去の実験があったからこそ、薄毛治療が大きく進歩したのは間違いないでしょう。

囚人を去勢するという非人道的なハミルトン実験が、今まさに多くの髪の毛を救っているのかもしれません。

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